暑さはちょっと一休み

連日猛暑日を記録して、もう限界と思い始めた10日過ぎ、
台風の置き土産で急に気温が30℃を割り始めてもう一週間が経ちます。

12日は夫の旅立ちの日、もうあれから丸13年が過ぎて行きました。
その日は7時過ぎに家を出て、息子たちと高尾へと向かいました。
お盆休みは昨日から始まっていて、道は予想通り大混雑
常の様子とは流れが違います。
おまけに途中から予期せぬ雨に見舞われました。
かなりの土砂降り、傘を買わねばと店を探している内に、
雨は嘘のように上がりました。仏様のご配慮でしょう。
きれいにお掃除をして、ゆっくりと夫に語り掛けました。



帰宅してすぐに、料理上手な長男が、父へと用意した料理は、
カツオのタタキ、海老の塩焼き、きゅうり、わかめ、ちりめんの酢の物、
私は宇部の母から伝授されたおかやくを作りました。
次男もせっせと手伝ってくれ、手早く支度が出来ました。

夫が好きな料理を口にした時の言葉や仕草を皆で思い出しながらの
賑やかで楽しくおいしい昼食でした。
子供たちのやさしさ、あたたかさがいつにも増してうれしく感じられる
一日となりました。


そして13日の盆の入りには母から伝授されたブラマンジェを作り、
姑の好きだったおはぎを用意しました。

その日から16日までの4日間、お位牌を仏壇からお出しして
リヴィングのテーブルの上にお出ましいただき、
朝に夕に、そこはかとなくあたたかい空気を感じながら
良い時間を過ごしました。
旅立たれた慕わしい方々をいつも身近に感じられること、
いつも守って頂いていると実感できること
それが私の元気の素なのだと思っています。


彼岸へ戻られる盆送りには、みなさんのお好きなものを取り揃えた
お膳を用意してお見送りをしました。


お別れした後にもやわらかな余韻が漂っています。

葉月の菊寿庵から

葉月のお茶の会
いま「瑠の歳時記」の目次を見て驚きました。
6月、7月の歳時記が。すっぽ抜けているのです。
書くことがないわけではない、むしろあり過ぎて
落ち着いて日記を記す時間、いやいや心の余裕がないと言った方が
正しいでしょう。
バタバタと日が過ぎることに慣れてしまうと、時間がぽかっと空いた時
何をしてよいのかとウロウロする有様です。
この状態は何時から始まったかといえばそれははっきりしています。
昨年夏に、母の茶室「知川庵」での稽古は年内で終わりにして、
義妹と私それぞれが別々の稽古の場を作ることを話し合って
決めた時から始まったことなのです。
母から受け継いだ茶道具は私と弟、ひいてはお茶をしている義妹と
分け合って、これからも活用するということで
その流れは自然に方向づけられました。
母の社中の方達とは昨年末まで稽古を続け、これからも時折同窓会の形で
お茶を楽しむことに話がすんなりと纏まりました。
そして、昨夏から始まった家の整備、収納部の拡張、
めどがついたところで、茶道具の移動、収納、畳替え、
待ったなしで新年となり新しい茶室の開設です。
そのまま雪崩のごとく夏まで過ごしてきてしまいました。
茶室も、ネット上のお茶の交流も軌道に乗って、
どうやら人心地が付いたところでこの暑さ、
ふわふわと過ごしているうちに今までの習慣をないがしろにして
過ごしてきていることにハッと気づいて慌てている状態です。
過ぎてしまった6月7月は元には戻せませんので、
今月からもう少し着実に、
小さいことでも大事な事々の見落としのない日々を
過ごして行こうと今朝改めて決心をしたところです。


今日は菊寿庵のお茶を楽しむ会。
連日猛暑日の続く異常気象に見舞われている東京です。
今日は火を入れず、ぶっかき氷を入れた冷水点だけの茶室です。
だいたい準備が整いました。
少し時間が出来ましたから、「瑠の歳時記」を書きあげたところです。





6月、7月の出来事もこれからおいおい遡って記しておきたいと
思っています。

翠溢れて

皐月も末になり庭の緑は盛り上がるよう、
繁った葉に枝は重みに耐えかねうな垂れて、
勢い盛んな草花は背丈を伸ばし放題
庭がすっかり狭くなりました。

薔薇が時を得て次々に花開き、

姫沙羅の木から舞い落ちる白い小花が道に模様を作っています。

緑と彩の季節、そろそろ梅雨のニュースも聴こえてきます。


今月一番うれしかったこと、それは母の日の子供たちからの
やさしい心遣い、息子たちは私のためのランチを用意して
もてなしてくれました。早くからメニューを決めて、買い物をして
当日は朝から台所に立って長い時間かけて料理をしてくれました。
出来た献立はアヒージョ、バーニャカウダー、エビチリソース
食べきれないほどのご馳走でした。

朝一番、娘から届いたのはピンク色の紫陽花の鉢

8時過ぎすっと出かけた長男が抱えて帰って来たのは
ピンクの薔薇とカーネーションの花束

次に届いたのは次男からのピンクと赤のカーネーション


至らないことだらけの母親なのに、子供たちのやさしさは溢れるほど

私が彼らに出来ることは何なのかを考える一日でもありました。

春から夏へと行ったり来たり

桜があまりに早くやって来て、3月の内に慌ただしく走り去りました。
四月は新生の月、出会いの月ですのに、ウロウロしているうちに
記録もなしに一ヵ月をやり過ごしてしまいました。
そして五月ももう10日、
庭は新緑に包まれ、

純白の花をびっしりと付けたヤマボウシが、

重さに耐えかねて枝うな垂れています。

四月末から五月連休中は時に30℃も超える真夏日もあり、


躑躅も藤も石楠花も前のめりに咲き時を早めてあっという間に


去って行きました。

そして連休明けは、踵を返して季節は三月に、
行った来たりの季節に人も花も引っ張り廻されぱなしです。


晴天に恵まれた連休が過ぎて、夏日が突然三月の天候に激変、
寒さに床暖を入れるありさまとなりました。
今日も低い気温が続いていますけれど、
午後2時明るい陽射しが戻って緑が煌めき始めました。
陽の光はやっぱり良いですね。気持が和みます。
玄関周りに咲く大好きなpink roseをカメラにおさめたところです。

あっという間に弥生は過ぎて

今日はもう3月31日、カレンダーを見る度驚き、
慌てている自分に呆れています。
今月もとにかく時間が駆け足、季節もめまぐるしく変化して
時には夏日になる日もある変動の大きさです。


早々と咲いた桜ももう散り始め、

今は海棠が真っ盛り

スミレ、

タンポポも春の詩をうたっています。

素敵な季節、心が躍ります。
うきうきし過ぎてあれこれに手を出し過ぎて、あぶはちとらずになって
いると言えなくもありません。


菊寿庵でのお茶が始まってからもう3ヶ月、一年の1/4も過ぎたことも
うれしい驚きです。
これが昨日の茶室、


自己満足かもしれませんけれど、
それなりに体をなしてきている充実感はあります。
いつも次のお茶のことを考えているのが昨年の今頃と違うところ、
大勢のお弟子さんをさりげなくこなしていた母の凄さを
今頃になって感じる至らない娘です。


明日はもう4月、イースターサンディ、エプリルフール、
何よりも門出の月です。
旅立つ若者に負けずに、心新たに生き生きと過ごしたいと思う
春の日です。

如月は長くて短い月

寒い寒いと思いながら過ぎて来たように感じるこの一ヵ月、
でも振り返ってみればいろいろなことがありました。
一月は何やらよそ行きの月、はじめてのことが多くて
非日常の日々だったような気がします。
それに引き換え二月は少し落ち着いて自分を取り戻したような、
日常が戻ってきたと思える月でした。
月4回の茶室の設え、さて今週はと考えるのは楽しみでもあり、
時に苦しみでもあり、母を頼れぬ心もとなさを感ずる日々でした。
母のいる間に、もっと真正面からお茶を学んでおくべきだったとの思いは
永久にぬぐい切れないでしょう。
今一人で調べ、得心の行くことも沢山あります。
そして、それはそれで自分の実になっていると感じてはいます。
受け身では物は身に尽きませんものね。
そうした日々の中で感ずることは、やっぱり母はすごい人だった
との思いです。心から誇らしく思っています。


さて2月の一週目2月2日(金)の茶室の設えから。

茶器と茶碗

点前

茶菓子

和服を着て支度に奔走するのはなかなか重労働、
でも気持はしゃっきりします。


2月9日は赤楽尽くしの設え、器は全て自分で作ったものです。



2月14日はValentine's Day
こんなお菓子でお茶の会もしました。


2月16日は木屋町棚を使って


2月23日は棚なしで萩茶碗を使っての濃茶点前


こうしてお茶に明けてお茶に暮れたような一ヵ月でしたけれど、
気持も時間も充実して過ごせた良い日々でした。

2月の終わりになって庭の老梅が可愛い花をつけました。

少し早めにお雛様も出して、部屋も気持も華やいでいます。

外では早咲きの桜が見頃を迎え

待ちあぐねた良い季節が始まろうとしています。

睦月の事々

年明けから一ヵ月は目まぐるしく走り去って、
後一日を余すだけとなりました。
師走も駆け足と記していますから、
この2か月はひたすら走り回っていたことになります。
とは言っても12月の音楽不足を補うべく、1月は4回もコンサートに




行く時間は捻出出来たのですから、12月よりは気持にも時間にも
ゆとりがあったということでしょう。


元旦は例年通り大晦日に家族そろって用意したおせち料理


新年を祝い、お三が日は何もしないでぼーっと過ごしました。


一月七日を席開きとして、

棚には輪宝飾りをし、

掛け柳を床の間に生け込み、大きな輪を結んで、

家内の安全、健康、幸運を祈り、初火を入れて湯を沸かし、
抹茶を点てて皆さんと暖を交わしました。


11日は鏡開き、今年は大きな鏡餅をお供えしましたから、
開いた後はお汁粉にしたり焼いたりして食し、

ずいぶん体重増加に貢献することになりました。


新春の行事が一段落してところで、
伸ばし伸ばしになっていた畳替え、
持ち帰った翌々日にはいぐさの匂いが高い新畳が入り

気分は一層上調子となりました。

引っ越しの慌ただしさも、収納部の不慣れも通り越して、
今は何事も順調、毎日気持ちに張りがあります。


1月23日には40年ぶりとか言われる大雪が東京地方を大混乱に
陥らせました。


30cmを優に超える積雪は雪かきも難行苦行
残った雪は今も消え去らず朝晩は凍って事故の原因にもなっています。
今週後半にはまた雪の予報、日本列島は大寒波の中にいます。