水無月のお茶の会

 降りそうで降らない梅雨空を気にしながら家を出ました。
母の茶室知川庵での「お茶を楽しむ会」へ。
庭からの姫沙羅、撫子、蔓、そして母から依頼のお菓子
も持って。
 母の花庭には季節の花が咲き乱れていました。
一番見応えのあるのは京鹿の子、そして蛍袋。
義妹の丹精の賜です。


 母に花を活けてもらいました。
アユの解禁に因んで、花入は鮎かご。
花は七種入れました。
  
床の間の掛け軸は鵜飼の風景です。


棚は水指棚。水指は御深井。茶器は河太郎棗。

茶室の景色はこのようになりました。

10時過ぎる頃からお弟子さんたちが集まり始めます。
三つ人形の蓋置を棚に飾るお点前の方、
茶筅飾りに挑戦なさる方、思い思いに練習をなさる
社中の皆さんを母は目を細めて見ています。
時々要所、要所で「ここでご挨拶ですよ」「蓋を拭いて下さい」
と短い指示が入りますが、
ほとんどみなさん指導要らずのすらすら点前。
母は「皆さん本当によく覚えていらして、私はもう必要ありません」
と満足げです。
お菓子は季節のズンダ餅(枝豆の餡入)と

水饅頭。

季節をたっぷり味わって、6人のお茶の会は
和やかにお開きとなりました。
細かい雨が降り始めたのは家に着いて間もなくのことでした。