長月のお茶を楽しむ会

 台風が大量の雨をもたらし、
日本海に抜けて温帯低気圧になった後にも
いつまでもその影響から抜け出せずにいます。
至る所に「災害警報」が出され、避難を呼びかけていましたが、
逃げ遅れ助けを求める人は増えるばかり、
行方不明者も多数に上っています。


 東京地方は昨日、今日と雨が上がり、青空が戻りました。
気温も少し上がりましたけれど、
風は湿気が少なく、秋の始まりが感じられます。
心地よく眠っていた6時10分前、
ドーンという突き上げるような強い衝撃に目覚めました。
机の下にもぐっている間に揺れは収まりましたから
テレビを付けました。
調布震度5弱、町田は4、津波の心配は無し、
地震の大きな被害が報じられることはありませんでした。
そのまま起きて階下へ、ヨガとスクワットをしました。
余震があるかもしれないとのニュースに、
気持が落ち着かない一日の始まりとなりました。
でも実際には何事もなく穏やかに一日は過ぎていき、
カメラ片手に庭に出てみれば、
萩がちらほら咲き始め、

紫式部が美しく色変わりしている様が見て取れて、

心にふっとやわらかいものが宿りました。


 昨日は久しぶりに「お茶を楽しむ会」を催しました。
茶道具(茶碗、建水、菓子器、)茶菓子数種類、テキスト、カメラ
いつもながら大荷物で家を出ました。
先ずは花を活け、お菓子を盛り付け、お茶を入れ、
火をと義妹と一緒に、せっせと準備に勤しみました。
ようやく目鼻が付いた頃に、お客様が見え始めて、
見学のTさんも道に迷うこともなく到着、
席がどんどん埋まっていきました。


 足腰の悪い方が多いので、立礼席を設けることにして、
今日はその初日。
3人の方が、実際にお点前をなさり、長いことお茶の出来なかった方の
復活の日にもなりました。
お弟子さんを持ってご活躍のOさんが、皆さんへと
手作りの重陽のお菓子「菊の着綿」を差し入れて下さったのも

うれしい出来事でした。
見学者のTさんも含め、みなさん和気あいあい、
最後まで楽しい雰囲気が保てたと思います。
Tさんから入会のご希望があり、
にぎやかさが増すと喜びましたのも束の間、
入れ替えのように、長いこと
ご一緒したWさんから、今日を限りにと退会の申し出が続きました。
ご自身のご都合とあれば致し方のないこと、
でも一気に寂しさが広がって、みなさんすっかりしょげてしまいました。
みな年齢を重ねて、それぞれの事情も変化してきています。
近頃は、母がよく言っていた、
「生きていれば、いろいろな事が起こるものよ。
そこで俯いてしまわないで、いつも明るい方に顔を向ける
心がけをしなさいね」の大切さがわかります。
母のように笑顔で、長生きしたいものです。

 今日の茶室の設えはこんな風でした。