重陽の節句の日のお茶の会

 昨9月9日は、重陽節句(菊の節句)でした。
陽の数字(奇数)の最大数9が重なるのですから
誠におめでたい日ということになりますね。
丁度その日が「9月のお茶を楽しむ会」と重なりましたから、
茶室の設え、道具は菊尽くしとなりました。
と言っても数が多ければ多いほど良いというものでは
勿論ありません。
目に彩よく、調和よく、そして何より奇数個でなければなりません。
一緒に稽古をする義妹と事前によくよく打ち合わせをして、
不自然でないように、道具組を決めておきました。
当日7時半、知川庵に着くと、
既に義妹の手で床には菊の掛け軸、
点前座には米棚(菊の節句は長寿を祝う節句ですから)が
設えてありました。


早速、義妹丹精の庭の茶花七種を活けます。

そして茶菓子を三種、お煎餅を添えて。


続いてお茶を茶器に。

茶碗は菊の金襴手と黄瀬戸を。

風炉に火を入れ水を入れた釜を掛け、茶室の準備が出来ました。

私たちが和服に着替えて、お客様を待ちます。
柄行はやはり秋草です。



10時になると直ぐにチャイムが鳴って、最初の方がお見えです。


気温が30度を超えて、和服にはちょっと辛い天候ですが、
お召し物の方も数人、点前座を二か所に分けて、濃茶、薄茶を
夫々の方たちにやって頂きました。
夏休みで一ヵ月空いた後なのに、
皆さん稽古を始められるとしゃっきりとして
大層熱心に励まれます。


重陽節句だからと
社中のOさんから手作りの「菊の着綿(キセワタ)」が差し入れられ、

座は更に彩も活気も増して行きました。
「菊の着綿」が仲間入りして、菊に因んだ品は全部で七種と
なりました。


長寿を祝うという菊の節句にあやかりたいと皆さんの表情も
いきいきとしています。


十時から始まった会が、果てたのは午後三時すぎ、
ちょっと疲れて、空いたお腹に
弟が用意しておいてくれたおすしや浅漬け、食後のフルーツが
ことのほかおいしくて、しあわせな思いになりました。