皐月の日々に

5月の初めには、ポヤポヤと芽吹き始めたばかりだった木の芽が
勢いよく広がって、2週間の間に淡みどりが深緑にと変わっていきました。
渡しの季節、
春は影を潜めて、庭はもうすっかり夏の雰囲気になりました。


5月の茶室は冬の炉点前から夏の風炉点前へと模様替えの季節を迎えます。
和服の衣替えは六月ですけれど、私は5月からもう一重に切り替えます。
今月のお茶の会は5月12日に行いました。
時を合わせたように、当日は最高気温29度の夏日となりました。
茶室はご覧のような夏の佇まい、

床の間の軸は「山青く水緑なり」、花は義妹丹精の夏花9種、
水指は海底のさまを描いた逆さ瓢です。
茶菓子は端午の節句の名残りの柏餅

時の花「藤」

母の日のシンボル「カーネーション

茶入れは「藤」、茶碗も藤色にしてみました。

参加した皆さんは涼し気な一重のお召し物

久しぶりの風炉点前に真剣に取り組んでいらっしゃいました。


その二日後は「母の日」
前々日に長男からの薔薇の鉢植え

前日に娘からの紫陽花「キラキラ星」の鉢植え

当日次男からのカーネーションのアレンジメント

三つ揃えば、かように豪華、私は有頂天です。

そして長男の提案で、息子二人の手になる昼食は、
エビのチリソース、キュウリと春雨のサラダ、ワタリガニの味噌汁
揚げ膳据え膳の私
しあわせな母の日となりました。


冷え込みがなくなった皐月の日々は、
新しい花たちが次々に顔を見せる季節
薔薇

鈴蘭

夏の花月見草も

虫たちの動きも活発

鳥たちは巣掛けを始めて、

楓も子供たちを旅立たせる準備を始めています。

若葉の季節は、生命が芽生え、育治、旅立って行く、
躍動の季節なのですね。


五月雨がしとしと降る様は、梅雨の近さを感じさせます。
山法師が咲き始めました。緑の絨毯のような若葉の上に
ふわふわと浮かぶがごとくに。

間もなく紫陽花が姿を見せ始めることでしょう。