屋根打つ雨音を聴きながら

 朝から篠突くような雨、庭木も霞むほどの降りですが、
そんな風景さえも幻想的で、美しく思えます。
 昨夕、チョン・ミョンフン指揮、
東京フィルハーモニー交響楽団演奏で
ブラームス交響曲第3番と4番を聴きました。
心に受け取った贅沢の余韻が
いまも私を充たしてくれているせいでしょうか。

 チョン・ミョンフンさんの指揮振りに私が惹きつけられるのは、
その表情の和やかさ、振りのメリハリ、そして力強さのゆえです。
楽団員の方たちと共にある舞台の穏やかな雰囲気も好ましく、
親しみが持てます。
3番も4番も大好きな交響曲です。
どっぷりとブラームスの世界に浸りました。
特に4番の感情ゆたかな音の波が心に迫りました。
管楽器が冴え、トロンボーンの音色が、
会場の隅々まで響き渡りました。会場は興奮の渦、
「ブラボー・ブラボー」の嵐でした。
2時間の充実した時間は瞬く間に過ぎました。