灌仏会(仏生会)

 春を絵に描いたようなうららかな日曜日です。
今日4月8日は釈迦誕生の日、
誕生仏に甘茶を掛けて祝う、花祭りとして知られていますね。
 我が家の近くに、
手入れのよく行き届いた、とても美しい浄土宗のお寺があります。
そこで誕生仏にお会いしようと午後出かけてみました。
広い駐車場に先着の車が2台、でも境内には人影はなく、
帰るまでどなたにも出会いませんでした。
クリスマスの教会の賑わいを思えば、不思議な思いに捉われます。
 それはともかく、静寂の中で
誕生仏へのお参りも

散策もゆっくりと心置きなく出来ました。
きれいに刈り込まれた植木の中に、
もう咲きだした三つ葉躑躅、霧島躑躅
そして満開のマンサクの花。

切り落とされた枝の傷口が痛々しい桜の古木が、
鐘楼に寄り添うようにひっそりと咲いておりました。

 人気のないしんとした境内に、一人身を置いているうちに、
まことに長閑な良い気分になりました。
春の昼下がりの心みちたひとときは、
誕生仏からの爽やかな贈りものだったのかもしれません。