季節を2か月も遡って

 猛暑の後に突然気温が急降下して、
最高気温が25度前後の日が今日で3日目、
夏好きなのに暑いのが苦手な私にはうれしい涼の恵です。
体を動かすのも苦になりませんから
 今まで二の足を踏んでいた土いじりにも自然と気持が動きます。
カリカリの土は水に入れて、水漬けの土はタオルに包んでと
仕事が捗って、今日は轆轤の前に座ることが出来ました。
作りたかったのはお盆用の蓮の葉型の器と湯呑。

久しぶりの土はなかなか思い通りに動いてくれず、手こずりました。


 背丈の伸びた芝と雑草も芝刈り機で一気に刈りました。
とってもさっぱりしたところです。
家に入る前に、紫式部の可憐な花をカメラに納めました。


 ニューオータニ美術館のニュースレターを見て、
マリー・ローランサンが大好きだった友人Sさんを思い出しました。
ご主人のお世話のために、外出が難しい彼女に、
ご機嫌伺いがてらローランサン展の話題も添えて、メールをしてみました。
すると思いがけなく
「とても行ってみたいの。週末なら娘が来てくれるというのだけれど如何?」
との電話がありました。
勿論私に異存はなくて、
オータニのロビーで10か月ぶりに彼女に会ったのは昨日のこと。
ガーデンテラスで軽い昼食の後、美術館へと赴きました。
マリー・ローランサンとその時代展」。
ローランサンの活躍した20世紀初頭のパリ、
その頃のパリで学んでいた藤田嗣治、児島虎次郎、佐伯祐三小磯良平・・
の作品も綺羅星の如く。
でもなんと言ってもあの虹のような彩、繊細さ、華やかさ、艶めかしさ、
マリー・ローランサンこそが20世紀初めのパリなのですね。
有名な「3人の若い女」もですけれど、
私は「扇を持つ若い女」のバックと衣の色づかい、そして大きな目元と口元、
その全体のトロッとした甘い感じが好きでした。


 あまり長い時間は掛けられませんでしたけれど、
観終わった後のSさんの頬にほんのり赤みがさしているのを見て、
なんだかとてもうれしくなりました。