大つごもり

 日本列島の半分は雪マーク、太平洋側は晴れマーク。
不公平な天候の大晦日です。
いよいよ押しつまりましたけれど、
私には一向に慌ただしさが押し寄せては来ません。
お正月を祝う思いが無いからでしょう。
3ヶ日は料理をしないために、
今日は息子達と料理の作り置きはしますけれど、
母が居ない年の瀬は気合が全く入りません。


 いろいろな事のあった一年でした。
4月には母、義妹と箱根に花見に出かけ、
5月〜6月は娘の卒業式にボストンへ出かけ
7月には息子と会津に出かけと前半はまことに順調でした。
 そして8月、母の入院という予期せぬ出来事が起こり、
気持も大揺れの日々となりましたけれど、
9月には母は何事も無かったように、元気を取り戻してくれたのです。
今思えば、それは母から私達への
最後の贈りものだったのだという気がしてなりません。
お茶のお弟子さん達を招いて茶会をし、
義妹2人と私を昼食会に招いてくれ、
ボストンから戻った娘ともゆっくりと話す機会を持ちました。
紅葉の進み始めた我が家を訪れて、
息子達と昼食を共にもしてくれましたし、
息子の案内で紅葉狩りドライブを楽しんでもくれました。
母にとっての最期の3ヶ月の日々は、
みなに楽しい思い出を遺すために費やされたかのようです。
「それを糧に元気に生きていきなさい」と
母は私達にメッセージを送ってくれているのでしょう。


 白薔薇がまた一輪咲きました。

その前の一輪は、母の棺に入れました。
この一輪は、母の遺影に供えます。
1月2日は母の月命日、もうあれから1ヵ月が経とうとしています。