花冷え

 ようやくお日様が顔を出しました。3日ぶりです。
でも気温は低いまま、これならば、桜が長持ちしそうです。
ここ数日、満開の桜を抱えたままお天気は中休み、
昨日はとうとう雨になりました。
曇り空の桜は彩りが冴えませんし、
雨の中でしょんぼりしている桜は哀れです。
桜が咲き急いでしまったために、
一年かけて用意した桜まつりを中止するところも多いと聞きます。
お天気の悪戯に人は戸惑うばかりです。
でも今日は桜が楽しめそう。
息子がドライヴをプレゼントしてくれるとか
楽しみに待っているところです。


 昨日は、
昔から応援してる古典音楽協会の60周年懸念演奏会に行ってきました。
メンバーの皆さんの中に創立者の方や当初から参加されていた演奏者は、
既に一人もいらっしゃいません。
一番長くこの活動に参画していらっしゃるK.さんは
夫の高校時代の親友です。
ヴァイオリニスト、コンサートマスターとしてご活躍。
上野のコンサートホールは満席でした。
ヴィヴァルディ、テレマン、バッハ、バロック音楽はやさしくて
うとうとしてしまった曲も何曲か。
一番楽しかったのは、テレマンオーボエダモーレ協奏曲イ長調
オーボエの素朴で大らかな音色が弦の流れの上で自在に歌っていました。
広々とした野原、木々の葉煌めく林、そこを渡る風を思いました。
演奏は石橋雅一さん。素敵でした。


 その前の日には日本フィルの演奏でラヴェルボレロを聴きました。
幼い頃、石井漠さんという舞踏家について
バレーのレッスンを受けていた母は、生涯バレエが大好きでした。
その母が愛してやまなかったのがこのボレロ
管の大合唱の中に身をゆだねて、母と共に聴きました。
素敵な音に恵まれた二日間、
心にうるおいがたっぷりともたらされた思いです。
この日に見た乃木神社のしだれ桜が
その思いにいっそう彩りを添えてくれました。