霜月の日々

 月が替わって、もう2週間、時間がどんどん飛んでいくようです。
楓の紅葉も始まって、東京もいよいよ秋本番、カレンダーも残り一枚
気忙しさが心に宿ります。

 11月は行事の多い月、
11月9日はオクトパスの会に出かけました。
それは、夫が学生時代に作ったダブルカルテットの名前、
男性8人なので蛸足、そこに奥さん連中が加わって、16名の会になりました。
早世した2名と地方に引き込んだままのご夫婦が抜けて、
今は12名が常連です。
とっても仲の良いメンバーは、余程のことがない限り皆勤、
話す内容は替わり映えがしなくても、気分は学生時代に戻って
時を忘れます。



 
 今回はたまたまアメリカ大統領選挙の開票日、
お昼頃には結果判明とあって、私は気もそぞろ、時々iPhoneを覗き
みなに経過の報告です。意外な展開になって気分が落ち込みそうに
なりました。おおかたの予想が完全に覆されて、
女性大統領は生まれず、とんでもなくガラの悪いアメリカ大統領が
誕生することとなりました。
低所得で自分の立場に納得していない白人アメリカ人男性の多くが、
自分の不満の吸収相手にトランプを選んだということなのでしょうか。
何にしてもアメリカに住む外国人である娘のこれからが気がかりです。


 10日は「炉開き」の準備のあれこれ、お菓子の調達や着物の準備、
当日使う茶道具を整えてと時を過ごし、仕上げにノートと指導書に
目を通しました。忘れていることが多いので油断が出来ません。


 11日は、茶会の開始時間を遅らせたので、出かける時間も一時間遅れ
の8時半、雨降りに大荷物で息子の手を借りました。


 お茶を入れ、花を活け、

お菓子を付けて、


着物に着替えます。
最後に義妹が炉に種火を入れて釜をかけ、準備完了。

茶会は予定通りに
十一時に開始しました。

炭点前



濃茶点前

薄茶点前

久しぶりにお見えの方もお二人、
お菓子を手作りして持参してくださった方もあり、

茶室は終日和やかに賑やかに過ぎて行きました。


 十三日には久しぶりのコバケンワールドへ。
スメタナの「我が祖国」をとても楽しみに出かけました。
コンサートの前の昼食は花梨でのコース料理で。



お腹がいっぱいを理由に最初の一曲
メンデルスゾーンの「フィンガルの洞窟」は子守歌と化しました。
次の曲もメンデルスゾーン、ヴァイオリン協奏曲ホ短調
ソロは前橋汀子さん、力演でした。
そして「モルダウ」いつ聴いても心が広やかに穏やかになります。
高らかに、なだらかに、優美に、激しくと曲の変化が
両岸の情景の変化していくさまを思わせ、想像をかき立てます。
心みたされる素晴らしい演奏でした。
ブラボーの声、大きな拍手、アンコールはカバレルヤルスカーナ、
コバケンさんのやさしい贈りものでした。