春の日差し

 立春が過ぎても、朝の空気の冷たいこと。
庭には霜柱、消え残った雪が木陰に小島を作っているけれど、
窓から庭を眺める私にふりかかる日差しは
とてもやさしくなっている。
時計が10時を廻る頃、母の家に向かう。
今日は母、義妹、私の3人でKIHACHIでの昼食の予定。
月に1、2度 母との会食や買い物を楽しんでいる。
母は92歳、少し腰痛がある意外はいたって元気に過ごしてくれている。
アボガドのサラダやチーズたっぷりのパスタ、いちごのデザートを
ゆっくり味わいながら、「おいしいわね」と和やかなひととき。
帰りに曾孫へのプレゼントの赤い大きなレスキュー車を選び、
自分用の素敵なベージュのセーターも見つけて「もうこれでいいわ」
と帰宅を促すサインが出る。
数時間の外出だけれど、こうして過ごす時間を
とても大切なものに思う。
春はもう直ぐ。次は少し遠出のドライヴに母を誘おうと
心はちょっと弾んでいる。