秋のさなかの花火見物

 友人に誘われて、久しぶりに映画を観ました。
昔懐かしい武蔵野館で。
私の学生時代から同じ場所に立っている骨董品のような映画館。
もっとも周りのお店も雰囲気も当時の面影は更に無く、
店の数、人の数も比較にはならないほど増えましたが。
それに新宿駅中央東口を出れば、
ルミネを横切り武蔵野館へ直結。
裏道を通ってかよった頃を思い出し、
楽になったのに、ちょっと残念な気もしたり。
昔、この辺りに、たしかサクラメント(?)という名の
ダンスホールがありまして、よく踊りに行ったものです。
学生のソーシャルダンスパーティと
歌声喫茶の全盛期の頃。
友人との会話も、その頃のあんなこと、こんなこと。

さて観た映画ですが、「おにいちゃんのハナビ」です。
白血病の妹と引きこもりのおにいちゃんとのやさしい心の
交流のものがたり。
ストーリーの爽やかさもさることながら、
小千谷市片貝の花火が圧巻でした。
大きなスクリーン一杯に繰り広げられる色と音の祭典は、
墨田の花火を遠目に見ただけの今夏の私の無念さを
慰めてくれるに充分でした。