お三が日

 出しそびれてしまったカードと年賀状を投函に外に出ました。
朝8時、何という清々しい朝でしょう。
真っ蒼な空にレースのように淡い雲がたなびいておりました。
空気がピーンと張って、心も体も引き締まる思いがします。
東京地方は素晴らしい晴天と穏やかな気温の
幸運な三が日に恵まれました。


 昨日は、母の許での新年会がありました。
母の子供、孫、曾孫、19名が集いました。
11時に出向きますと、
茶室を食事の場に設えて、既に用意万端が
整えられておりました。
床には母の手で華やかな正月花が生け込まれ、

テーブルの上には十数種類もの目にもゆたかな
品々が並べられ、
テーブルの周りにはお座布団が敷き詰められてと
弟夫妻、一人息子のF君の行き届いたもてなしの心が
随所に感じられます。
お席持ちの家は大変ですが、
いつもさりげなく、気配りを怠らない弟一家です。

 今年は参加できないボストンの曾孫ノアから
”Happy New Year Aachama”の電話も入って
母の表情はいっそう華やぎを増しました。


 母が手ずから銘々にお屠蘇を注ぎ、
みなの健康を祈ってくれました。
乾杯の後は無礼講。
お酒とご馳走とおしゃべりと、
4時間ほどの時間があっという間に過ぎていきました。


 この家族の新年の集いは、
私が結婚した翌年のお正月から始まり、
その後も殆ど欠けることなく、もう40回を優に越えています。
 その間には父や夫の旅立ちがありましたけれど、
その時は追善の会となりましたし、
弟達が日本を留守にしていた4年間、
私達が留守の6年間も変わらず続いていました。

 母の穏やかな表情と食欲のゆたかさに接すれば、
この会がまだまだ続くと確信出来て、
しあわせな思いになりました。


 今日の午後、息子は自分の住まいへと戻ります。
今年の日常がまた始まろうとしています。