大型台風6号

 膨大なエネルギーを携えて夏台風が日本列島を窺っています。
それでなくとも厳しい環境下にある福島原発に雨、風の被害が
及ぶ危険がありそうです。
これでもか、これでもかの試練に耐え忍んで頑張っていらっしゃる
方々に、もうこれ以上の犠牲を強いるようなことが
起こらないことをだた祈るばかりです。


 なでしこジャパンの優勝の瞬間をご覧になりましたか?
実は私はあまり関心がなかったのです。
あの体格、あの実績を誇るアメリカに、
登り坂にあるとはいえ、今まで太刀打ちできなかった日本が
対等の戦いを展開できるとは到底思えませんでしたから。
 18日の朝、いつも通りヨガをやるために階下に降り、
DVDを付けるためにテレビの電源を入れました。
民放の画面に浮かび上がった1対1の数字を半分眠っている頭は
夢の続きのようにきちんと把握もせずヨガのDVDに切り替えました。
 ヨガが終わって、再び元の画面に戻ると、
今度は数字が2対2に変わっているではありませんか。
しかも残り時間僅かの延長戦。
ようやく目覚めた私にも事態の推移は読めました。
それからは画面に釘付けです。結局延長戦でも決着が付かず
PK戦に持ち込みとなりました。
PK戦の前に、円陣を組んだ監督と選手の表情が良かったですね。
その時始めて、これはひょっとすると勝てるかもと思いました。
アメリカの選手が緊張し、ペースを乱しているらしいのが見て取れます。
この頃には勝利を疑わなくなっていました。
 優勝の瞬間、本当に胸がいっぱいになりました。
全くの門外漢を決め込んでいた私にさえ、この試合は大きなギフトと
なりました。
まして、希望を彼らに託してずっと声援を送り続けていた方たちの
喜びはいかばかりだったでしょうか。
興奮しておしゃべりになり、やたらに元気な自分に気づき苦笑しました。

 その後開いたメールにアメリカの友人からの
Ruriko, congratulations on the Japanese women beating the US women
and winning the world soccer championship! Gerry
の文字が躍っていました。応援してくれていたのですね。自分の国が相手なのに。


 今日の日経スポーツ面に、GK海堀の言葉がありました。
「苦しい状況にある日本の皆さんに少しでも勇気と喜びが届けられたらと思って。
それが常にモチベーションになっていた」と。
あの神がかりのような凄まじいばかりの迫力は、勝つことを使命としている選手たちの
「祈り」から生まれたのですね。
「勇気と喜び」確かに届いたと思います。


 篠突くような雨、雨足はますます激しくなっています。
雨樋から溢れ出た水が庭に池を作っています。
新聞を取りに外に出て、傘は役に立たないことを知りました。
あっという間に頭の天辺から足の先までずぶ濡れです。
ちょっと先走って飾ったガラスのオーナメントが場違いに見える
暴風雨の午後です。