盛夏の墓参

 じっとしていても汗が噴き出すような日が続いています。
水を打っても見ている間に干上がっていきます。
花達は元気がありません。


 朝7時、お塔婆を6本携えて、次男と家を出ました。
もうお盆休みに入った人が多いのか
ウイークディの朝なのに、道は余り混んではいませんでした。
炎天下に生けらる花は可哀そうと思いつつ、
やっぱり抱え切れないほどの花を持参しました。
お盆が近いので、墓地の清掃も行き届いていて、
ひからびた残花はどこにも見当たりません。
時間が早かったせいか、お盆前だったせいか
墓地に人影はまばらでした。
念入りにお掃除をして、たっぷりのお水をかけて、
たっぷりのお線香を点てて、
あのこと、このことを報告する私を
風がやさしく撫でで過ぎていきました。


 6年前の今日も暑い、暑い日でした。
ソファーで新聞を読む夫を、
窓から差し込む強い陽射しから守ろうと
厚いカーテンを引いたのを覚えています。
穏やかに過ごした午前中でした。
勤務先に電話を一本掛けてほしいと頼まれて、
「体調が整うまで、しばらく休みます」と
伝えました。


 お心遣いの花かごに囲まれて、
夫の笑顔が華やいでいます。
 
                 
 


 歳時記を投稿した後の
夕刻に、蓼科の母と義妹から花束が届きました。
やさしい彩の中から、沢山のメッセージが伝わりました。