長月入り

 台風のいたずらで朝から晴れたり曇ったり降ったり。
気温は高くはないものの、湿気の強さに
ちょっと辟易です。
とは言うものの、雨の隙に庭に出てみれば、
夏と秋が混在していて面白い。
日が射せばミンミン蝉の、
曇り空の叢からはコオロギの声が聴こえます。
ラニュームやホウセンカが咲き残る庭先に
雨粒を湛えてリンドウや菊が咲いています。

ススキの穂はまだ出ませんし、
萩もちらほらですけれど、
風の中には確かに秋の匂いがあります。


 夏の間は数えるほどしか触れなかった土は
殆どが干からびて、手入れを待っていました。
大きな発泡スチロールの箱に水を張って
硬い土塊をドボンと投げ入れます。
10日もすれば周りが大分和らいで来るでしょう。
これも乾燥してしまった釉薬と、
下絵付け用の絵の具を大量に注文しました。
それらが来るのが1週間後。
それまでにせっせと器のデザインの下絵を
描きためておくことに致します。
季節の変わり目は、気持の入れ替え時、
なんだかうきうきしています。