秋のお彼岸が近づいて

 日毎に進む庭のハナミズキの紅葉が、
このところの陽気とはちょっとちぐはぐに見えます。
ほんのひとときの夏の戻りなのでしょうけれど、
それにしても、お暑い日が続ききます
 お彼岸にはまだ少し間がありますけれど、
今朝は息子と二人でお墓参りに出かけました。
彼岸の頃には街道沿いのあぜ道を赤く彩る
曼珠沙華は未だちらりとも姿を見せず、
眩い光と、真っ蒼な空と、盛り上がった大きな雲が
人影のない広い墓地を静かに包んでおりました。


 父が好んで、庭で育てていた大輪の白いポンポンダリアを
花屋さんで見つけました。それに紫のトルコキキョウと
ピンクのスプレーカーネーションを添えて墓前に生けました。


 夫の墓前には先客があったようです。
白菊、黄菊、リンドウ、赤のカーネーション
強い日差しの許でさえまだ元気でしたから、
いらして下さったばかりだったのでしょう。


 多摩御陵を囲むケヤキ並木が少し黄ばんで、
風に木々の触れ合うかすかなざわめきが
開け放って走る車の窓から伝わりました。
家に着いたとたんに大粒の雨。
秋の空は本当に移り気です。