曼珠沙華

 庭の曼珠沙華がようやく花開きました。
彼岸花と言いますけれど、咲くのは彼岸の少し後。
ようやく秋に方向が定まった頃に、
顔を見せてくれるこの花に、私は本物の秋を感じます。
 毒ある花、天上の花と敬遠される方も多いようですけれど、
私はこの花に魅せられています。
凛とした立ち姿、透明感のある緋色、
何とすっきりとかっこ良く咲いていることでしょう。

 花言葉は情熱、独立・・・・。それもまた良いですね。
庭先にかがみこんでいつまでも眺め入ってしまいます。


 夫が親しくして頂いたアマチュア・ヴァイオリニストIさんの
ホームコンサートにお招きいただきました。
場所は広尾。
瀟洒なマンション(オクション)群の一角にそのお宅はありました。
お仲間の女性フルーティストEさんもいらしていて
聴衆は30数名。開演は夕方の6時。
お勤め帰りの方も何人かいらしたようです。
 40畳ほどのリビング、ダイニングが
ソファーもテーブルも片づけられて、
コンサートホールに当てられていました。
カール・フィリップエマヌエル・バッハ
フルートとヴァイオリンのためのソナタ イ長調を中心に、
G線上のアリアシューマンの詩人の恋などを
ゆったりした空間と気分で拝聴しました。
 短いアンコール2曲の後に軽食パーティとなりました。
ケイタリングのカナッペ、サンドウィッチ、スープが
用意されていて、紙ナプキンは秋の実りの葡萄の絵柄でした。
私はデザート用にとカラフルなマカロンをお持ちしましたけれど、
プチケーキの差し入れもあって食卓には賑わいがありました。
 お皿を片手に大勢の方々を回りました。
初めてお目にかかった方が多かったのですけれど、
良い時間を共有したよしみがあってか、
どなたとも気持の良い会話が出来ました。
 音楽に心を残しながら、お父さまの仕事を引き継いで
50年近く実業家としての道を歩まれたIさんは、
今は仕事の多くをご長男に渡され、
音楽活動に精を出していらっしゃいます。
「第二の人生始まったばかり」と満面の笑顔のIさんから
沢山のエネルギーと元気を分けて頂きました。
 自分が若かった頃にはそれほど敏感ではなかった、
お人の幸せや、活躍や、健康が、
今では自分のことのように心を元気にしてくれるのを感じます。
次のお集まりが楽しみです。