秋の空  朝晴れ、夕雨

 今朝はまことに気持の良いお天気でした。
空気は少しひんやりしていましたけれど、
碧い空に、陽射しは眩いばかり。
道から庭を見上げて、
熟したピラカンサと色付き始めたドウダンと
山茶花の残花の写真を撮りました。

そして、母にご機嫌伺いの電話。


 午後はモスクワ合唱団のコーラスを聴きに行きました。
かって夫に「ドン・コサック合唱団」の
レコードを贈られて、それを繰り返し聴いている内に
あの厚みのある歌声の虜になってしまいました。
それ以来ロシア人の合唱を聴いてみたいと思いつつ
その機会が今までなかったのです。
 舞台にずらりと並んだメンバーは
後列男性22名、前列女性20名。
背が高く、男性は体格が良く、
女性はロングドレスが良く似合う素敵なスタイル、
いかにも良い声の出そうな体型のメンバーです。
最初の曲は3月の震災犠牲者の霊に捧げる「哀歌」。
聴いていて驚きました。低く沈んだ歌声なのに
その低音がとても伸びがあって小さな声も長く良く響くのです。
 数曲の合唱、バラライカアコーディオンの演奏、そして合唱と
進むうちに、男性も女性も一人一人の歌唱力が並大抵でないことが
素人の私にもいやというほど伝わります。
凄いのです、その情感あふれる歌い方、声の厚みと豊かさが。
 インターミッション後は、私達にもお馴染みの
ヴォルガの舟曳き歌、カチーシャ、赤いサフランカリンカ・・・・。
心の奥まで浸み通るような大らかで厚みのある歌声が
ホールの隅々まで広がりました。
満席の聴衆のため息が聞こえるような雰囲気でした。
 聴衆に年配の方々が多かったのは、
歌われた曲にそれぞれの青春時代が重なる年代の方々が
多かったということなのかもしれません。


 クリスマスライトが輝きだした戸外に出てみれば、
日暮の街は、細かい秋雨にしっとりと濡れておりました。