水ぬるむ

 今年はなかなか寒気が頑固ですね。
新聞を取りに出れば、思わず身を縮めるような冷気に包まれます。
でも昼の陽射しの明るいこと、暖かいこと、
空の色がやさしくなりましたね。


 先週の水曜日、出かけようと車のキーを廻しましたら、
どうしたことかウンともスンとも言いません。
バッテリーをジャンプスタートすれば解決と独り決めしたのですけれど、
そんなに簡単な話ではありませんでした。
セルモーターの不良」ということでレッカー移動となった私の足は
今日も未だ戻って来ません。
 先週の土曜、日曜は長男が助っ人に来てくれて、
食料の買いだめが出来ました。


 そして日曜は墓参の続きに秋川渓谷へのドライブに誘ってくれたのです。
高尾からあきる野方面へ、
檜原村の辺りで急で狭い道に迷い込みましたけれど、
高尾から1時間半ほどで秋川渓谷に着きました。
ボストンの田舎で見かけるようなとても素朴な人気のないカフェで、

アップルパイとコーヒーの休憩。
 傾斜の急な階段を使って、河原に下りました。
そして手に触れた水の思いがけなくやさしかったこと。

時折水面からキラッと魚がとび跳ねて、小さな水しぶきが上ります。
川下に落ちていく夕日が辺りを暖かいオレンジ色に染めていました。

 家に着いたのはすっかり日暮れた6時半、
夕闇の中にそこはかとなく春の気配がありました。