卒業式

ここに着いてからの数日は真夏のような暑さが続いて、
持ってきた衣類に夏物が少ないのを悔やみました。
でも6月3日に突然雨の寒い日が戻ってきて、
以後最高気温でも5度前後
室温は、いつも20度前後に保たれていますから、
何の気なしに外に出ると震え上がるような日が5日ほど。
今日は窓を大きく開け放って、
緑の空気を胸いっぱいに吸い込んでいます。
最近の日本の気候も不安定ですけれど、
大陸の変化の激しさを体感すれば、
日本は何でも穏やかという気がします。



ここに来た大きな目的のひとつ、娘の卒業式が無事に終わりました。
ちょうど気温が急激に下がった3日に。
前日に家から式場となるBoston Park Plaza Hotel
へと移動して、当日に控えました。


というのは、9時の集合時間までに、ボストン中心街にある会場に
郊外のActonから支度を整え、Noahを連れて、
赴くのは至難の業に思えましたから

おかげで当日はまことに楽でした。
15階の自室から2階のコンベンションルームまで縦に動くだけでしたから。

Noahが退屈すれば、部屋に戻って少し遊んで、
オレンジジュースを飲んだりしてまた会場に戻って、が出来ました。

実際に、卒業生が入場して式典が始まったのは11時。
1時間ほど来賓のスピーチや貢献者への表彰があり、
100人ほどのmasterとdoctorの学生一人ひとりが壇上に上がり、
学部長から免状を手渡され、
学長から学位を示すスカーフをかけて頂くという儀式でした。
Noahが母親と共に壇上に上がることを、
学長さんが勧めてくださったことは後で知りました。

私は彼らにカメラを向けながら、子供が壇上に上がってよいのかと
内心気が気ではなかったのです。
母親もですけれど、その息子のちょっと緊張して、でも誇らしげな表情が
まことに印象的でした。


終了後にお世話になった先生方にご挨拶もできて、
大きな山を越えた安堵感が心をひたひたと満たしておりました。