スコール

 たった今まで日が射して青い空が眩しかったのに、
突然目の前の大木がざわざわと右に左に大きく
泳ぎ始め、あたりが急に暗くなりはじめました。
丁度ノアを保育園に迎えに行く時刻。
お腹をすかしている彼のために、
ランチボックスに車中用のおやつを用意して
コートを羽織り、かさを用意して玄関ドアを開けて
驚きました。
空は何事もなかったように青かったからです。
狐につままれたような気分で、
コートを脱ぎ、傘を置いて園に向かいました。
行って帰って家に着く直前、見たことのないような
土砂降りがやってきました。
それはもうなんといったらよいのか、滝のような
降り方です。
待っていてもラチがあかないからとノアと一緒に
車を飛び出して玄関まで走りましたが、
ものの見事にずぶ濡れ。
ノアは雨で頭を洗ったと大喜びで、
「That was fun」なんて母親に報告していましたけれど。


ここにきてからの日々は、やっぱりお客様になってしまって、
娘の忙しさに拍車をかけてしまっています。
大きな白板に私の滞在中の日程が書かれていて、
その残りの日数がずいぶん少なくなりました。
久しぶりに来れば、やりたいこと、会いたい人といろいろ気持ちが
散りますが、出来ることは限られていて、
「ああ又来よう」という思いになっています。


 卒業式の後に友人宅へのおよばれが続きました。
親しい友人のG.Cさんからはアメリカの料理でお昼のおもてなしを、



娘が親しくしていただいているG.Mさんとそのご家族からは、
本格的なインド料理の夕食を。



それぞれのお家の暮らしぶり、料理の内容も部屋の飾りつけも
何もかも違うのですけれど、
共通しているのは、居心地の良さ、会話の楽しさ。
ある方が言った「Spiritual connection」という魅力的な言葉の意味を、
この度学んだと思います。