梅雨戻り

 雨季なのですから雨は当たり前のことですけれど、
ボストンの日々に続いて東京も爽やかな陽気でしたから
今日のしとしと雨がひどく残念に思えます。


 2週間以上も留守をしていたのに、帰宅した家の周辺は
とてもすっきりしていて、
花壇の花が生き生きとしていました。


私が居ない間、義妹がしばしば訪ねてくれて、
家の周りの掃除や花壇の水遣りをしてくれていたからです。
長距離の散歩を日課にしている彼女は4キロ近い距離を
その都度歩いて来てくれていたようです。
最後の日には溜まったごみまですっかり持ち帰ってくれたのでしょう。
ゴミ箱の中は空でした。
家の中は次男がきれいに管理していてくれて、
ありがたいことに私は掃除も片づけもせずに、
すっと元の生活に戻ることが出来たのでした。
留守の間の心配も、帰ってからの面倒もなしの身分は
支えてくれる家族無しには得られないものでした。


 昨日の午後、母と弟達に帰国の挨拶に行きました。
母達へのおみやげを携えて。
香りの良い紅茶とシュークリームをご馳走になりながら、
旅の話をひとしきり。
私が発った後、ノアが
Nanaちゃまの飛行機を止めて、Nanaちゃまを僕の所に連れてきて
ください」と
天の神様にお願いしていたという話(娘から聞きました)をしましたら、
母の目に涙が溢れました。
話しながら私にも胸に迫るものがありましたけれど、
義妹の目も潤んでいました。幼子のやわらかい心は胸に響きます。


 帰宅した部屋は甘いバラの香りに充ちていました。
留守の間に満開になり、もう終わりに近いバラが愛おしくて、
家の中に入れたのです。

心の中にやさしい香りが広がっていきました。