炎暑の日々に

 朝晩の水遣りが欠かせなくなりました。
一回でも怠ければ、花壇の花達は一気に元気が無くなります。
陽射しはギラギラ、入道雲が聳え立っています。
夏、本番です。


 今日は母の95歳を祝う集いをしました。二人の義妹と私とで。
誕生日の二日前ではありましたけれど。
会の始めに、母に茶花を所望しました。
つららの花入を床柱に掛け、床には「瀧」の軸を掛けてと
準備は全ていつものように義妹がしてくれてありました。
炎暑にふさわしい白を基調にした花は、涼しげです。


 バースディケーキはもう一人の義妹が整えてくれました。

心つくしのお菓子も品々並んでテーブルは大賑わい。
オレゴンに住む弟夫妻からは
フラワーアレンジメントが届いていました。

母はちょっとはにかんで
「私は一体いくつになるのかしら?」と。
ケーキと冷たい紅茶で乾杯のあと、
それぞれからプレゼントを手渡しました。


薄紫色のアンサンブルは私から

3色の柔らかい靴下は義妹のNさんから

手編みレースのケープは義妹のHさんから

花柄のリモコン立ては、孫のF君から。


どの品にも母の好きなピンクや紫が入っていて、
それぞれのやさしさや思いやりが伝わります。


 母はこの頃人やものによく手を合わせます。
言葉では表しきれない喜びや感謝の思いを
そのしぐさの中に込めているようです。
プレゼントを一つずつ手に取り、慈しんでそして手を合わせる
それを繰り返す母の姿が、今日はことさら印象に残りました。
 私たちは母の誕生日にはいつも父の年を数えます。
父と母は誕生日が同じだったものですから。
今年は103歳になるはずでした。
母はきっと父と二人分の生を生きているのでしょう。

 
 酷暑の日々ですのに、母がまことに元気なのは、
父が後押ししているからに違いないと私は思っています。