アメリカの新学期

 アメリカでは8月末から9月初めが新学期です。
Noahが5歳で小学校のpreschoolへ入学しました。
正確には学校に併設されたキンダガーデン(K1)へ。
スクールバスでの通学です。
各町に公立の小、中、高があり、
夫々の学校の特徴を打ち出して両親本人へのPRを行っているので、
学校見学ツアーを繰り返した後に、
親と子供が話し合って、進学する学校を決定するそうです。


 娘たちは5校を見学し、授業の様子、学校の方針や環境、
校長先生の人柄などを見て、お話を聞いてみて、
それを元に検討して、
Actonという町のDouglas校への入学を決めたそうです。
ここにはアメリカ人(白人)以外の様々な国を故郷とする人々も
大勢いること、
校長先生、職員、学校の方針が、子供たちを枠にはめずに、
のびのびと個性を伸ばそうとしているということ、
日本語クラスがあること、
家から近いことなどが決めてとなったようです。


 学校が決まると直ぐに
いろいろなイヴェントへの参加の呼びかけがあり、
学校行事の中でのホットドッグ売りや、
校庭の草取りなどのボランティア活動も
入学前にもう経験したそうです。
校長先生がギターを取り出して演奏し、
皆が声を合わせる場面もあったと聞きます。
この方は、若く革新的で人種への偏見を持たない、
壁の低い方との印象を得ていると娘は言っていました。

 いろいろな思いをする異国の地での子育ては、
私には想像も及ばない難しい要素も孕んでいるのだろうと、
彼女と話しながらしばしば思うことです。
私にとっては、子供たちが成人し、
非常に守られた環境でのアメリカ生活でしたけれど、
それでも思いがけない差別を感じて、戸惑うことがありましたから。
保育園卒園前の最後の日には、「この夏のトピックス」
というタイトルで、一人ずつみんなの前で、
夏休みの出来事を発表する行事があった由。
人前で自分をアピールすること、
意見を述べること、
意見をたたかわすこと、
多くの日本人が苦手とするこうした事々を
アメリカでは物心つくとすぐに訓練しはじめるのですね。


 日本人とアメリカ人の血を受け継ぐNoahが、
どのように成長をしていくのか、
せいぜい長生きをして、楽しみながら見て行きたいものです。