ボストンからの秋たより

 不思議なお天気模様でした。
碧い空に大きな雲が形を変えながら流れていくのを見ている内に
西方から灰色雲が現れて、あっという間に空を覆っていきます。
そして激しい雨粒の襲来、轟く雷鳴。
夏と秋が向き合って、懸命な綱引きをしているのですね。
はやく秋に軍配が上がりますように。


 昨日は一日中外出していましたから、
留守中に届いた荷物を受け取ったのは夜8時を過ぎていました。
荷物はボストンの娘から。
Noahと行ったニューハンプシャーからのおみやげです。
明るく華やいだ色彩の多いアメリカで、
珍しく落ち着いた色合いのキャンドルスタンドでした。
 今朝、雨が降り続く庭に出て、
すすき、水引き草、小菊を摘み、
細長いキャンドルスタンドを花入れに見立てて活けてみました。
シックな色合いの陶器と日本の秋草はとてもウマが合うようです。

 一緒に届いたNoahの写真を母に届けようと、
後部座席に傘を入れて、家を出ました。
母の好物、胡桃餅と芋羊羹もたずさえて。
 日毎に元気になる母の話題は曾孫のNoahのことばかり。
「頭の中は坊やのことでいっぱいなの」と母が言います。
「会いたいわねえ、一緒に旅行に行きたいわねえ」


クリスマスシーズンまであと3か月。
母とNoahの再会のシーンを一日も早く見たいものです。