空晴ればれと

 絵にかいたような秋日和です。
朝は少し肌寒く体操をするには最適な気温と云えました。
5時、まだ太陽はありません。
ヨガが済む頃に白み始めた空に上天気の予兆がありました。
窓を開けると微かに良い香りがします。
庭履きをつっかけて塀際の金木犀の根方へ行ってみると、
ほんの数輪オレンジの花が綻んでいました。

空気の何と心地よいこと、しあわせな思いが胸を充たします。
秋が本物になったのですね。


 母が退院して一ヵ月が過ぎました。
すっかり元気を取り戻した母を祝おうと義妹たちと4人で
昼食会をしました。
場所は母お気に入りの横浜うかい。
部屋に入れば、見事に活けこまれた秋が目に飛び込んできます。

いつも世話をして下さるYさん、店長のKさん、料理長のIさん。
皆さんとの会話もここに来る楽しみの一つです。
さて今日のメニュー。
先ずは5種のきのこ、コンソメ味。おいしーい。
香りも歯ごたえも一つ一つ違います。
秋が口いっぱいに広がりました。
Iさんが生のキノコの実物を見せて下さいました。

名前を聞きましたけれど、フランス語の耳慣れない名前ばかり、
ブラウンマッシュとトランペット茸以外はall goneです。
次はスモークドサーモン:

しっとりとして抜群のお味、付け合わせとのマッチングが見事です。
タラバガニのパスタ(食べ終ってから写真撮り忘れに気付く)
クリーミィな深いお味でした。
イベリコ豚のソティ:

やわらかくて適度の脂身とのコンビネーションが舌に馴染みます。
巨峰のソルベ:

味は文句のつけよう無し、色がまたきれい。
ワッフル:

カリカリ、何もつけなくてもとてもおいしい。
生クリーム、メープルシロップ勿論素敵、
自家製ママレード、林檎のジャム、言うこと無しです。


 お味も雰囲気も最高でしたけれど、
それにも増して私達を喜ばせてくれたのは、
母の素晴らしい健啖ぶり。
退院後初のランチョンの試みは、大成功裡に終わりました。
「楽しかったわ。またどこかに連れて行ってくださいね」が
母の〆の言葉でした。