空碧き日のお茶の会

 昨日は一日中気温が低く、何だか少し心細い思いになりました。
長い夏の後の、このところの急な気温の変化に少し慌て気味です。
今朝は5時過ぎに娘からの電話で起きて、
続きにヨガをやっている内に外はすっかり明るくなりました。
眩いほどの陽射し、「やった」です。
照葉の吹き寄せ茶碗、「紅葉」と銘のついた濃茶茶碗、
朝鮮唐津の細水指、庭の花、主菓子、カメラを大きな袋に詰めこんで、
タクシーで母の家に着いたのが9時。
既に義妹の手で茶室は浄められ、
床には軸が掛けられ、

大板の上に風炉が設えられています。

母は茶入にお茶を入れ、

花を活け込み、

お菓子を盛りつけます。
主菓子

二の菓子

義妹が火を熾し、釡に湯を沸かします。
支度が完了したのが10時少し前。

少しゆとりが出来て、お客様が見えるまで3人でしばしの休憩。
10時少し過ぎた頃から生徒さん達が見え始め、
茶室の毛氈はすぐに埋まって行きました。
最初の点前は、大ベテランのFさん。「お濃茶を」とのこと。
全員が菊の主菓子で濃茶を味わいました。

次の方は、吹き寄せ茶碗でお薄を。

母の入院もあって久しぶりのお集まりでしたから、
時々手がお留守になるほどに話が弾んで、笑い声が絶えません。
かってはお点前中のおしゃべりは厳禁でしたけれど、
最近は母もあまり厳しいことを云わなくなりました。
「茶道の稽古場」から「お茶を楽しむ会」に変わって行ったのですね。
「こんなに心がゆったりしたのは久しぶりです」
「先生のお花を拝見すると心が和んで幸せになります。」
「先生から元気を頂いて帰ります」皆さんからいただくご挨拶からは
母が五十数年続けてきたお茶の意味するものが伝わってきます。
先生でもなく生徒でもない私には
皆さんと母の間に流れるこのあたたかく、強い信頼関係を
羨む思いも生まれます。
秋日和の一日はほっくりとぬくもりのある素敵な一日となりました。