残花秋雨に濡れて

 庭は秋色に染まり、
咲き残った石蕗の黄色だけが雨の中で際立っています。

昨日の温かさは嘘のよう、床暖房を入れて外を眺めています。
月半ばを過ぎて、時に冬の足音を大きく感ずることもあります。
霜月という呼び名に違和感がなくなりました。


 昨日は空高く、風穏やかな小春日和に恵まれました。
朝7時息子から電話が入りました。
「横浜で用事を済ませてからそちらにまわります。
天気がいいので、紅葉狩りどうですか?」と。
私に異存があろうはずがありません。
買い物を済ませ、お昼の支度をして、
昼食後の12時過ぎに出かけました。
「久しぶりに奥多摩に行ってみよう」と意見が一致して。
調布のインターから中央道に乗り奥多摩方面へ。
氷川渓谷沿いには紅が点在していました。

奥多摩湖に向かって走る内に紅葉色は面に替って、

木のトップはもう葉を落とし始めています。

奥多摩湖を囲む山々は、やわらかい陽射しに包まれて、
奥行きのある風景でした。

奥多摩湖の周りを半周して山梨側へと下る途中で山のキノコに出会い、

大量に購入して、夕食の材料もできました。
更に下る途中、柳沢峠で美しい富士の姿を目にしました。

西に傾いた日は、山肌を秋色に染めて、スルスルと落ちて行き、

塩山赤尾のICに着く頃には日はとっぷりと暮れました。


 スムーズだった流れは、調布の800m手前で事故渋滞に引っかかり
少々手間取りましたものの、7時には帰宅できました。
夕食は勿論キノコ尽くし。
きのこ鍋、

おろし合え、お味噌汁、そして大根葉の炒め物も加わりました。
「明日は土曜日」の解放感も加わって、
秋の夜長の宴会はいつ果てるともなく、
私は12時前に引き上げましたけれど。