春の長州を旅して(2)

 今日はちょっと気温は低めながら、陽射しはキラキラしています。
いよいよ皐月入り。
どこもかしこも緑が広がって、ツツジがきれいです。


 さて山口二日目は、朝から上天気でした。
早目の朝食を頼んでいましたから、
朝からきちんと着物姿の仲居さんが二人、
7時にはもうお布団を上げにきました。
朝食がまた品々、目も口も楽しんで後、

中原中也の生家を訊ねました。

高校時代のある時期、
彼に憧れた経験をお持ちの方もいらっしゃるのでは?
自筆の詩が沢山展示されていました。
凝った字ではありませんけれど味のある字だと思いました。
残念ながら写真は撮れませんでしたけれど。


 旅館に戻ると手配してあった車がお待ちかね、
大急ぎで乗り込んだのが9時でした。
県庁所在地の山口は西の京都と呼ばれる気候温暖な美しい都市です。
整備された広い道路の並木は、時期を得て若葉がきらめき
道に涼しげな影を投げかけておりました。
先ず最初に行ったのは、フランシスコ・ザビエル記念聖堂と

ザビエル記念公園。

ザビエルは1551年、大内義隆によって布教を許され、
大道寺を教会として使うことを許されたそうです。
記念公園の若緑とつつじの赤が鮮明でした。

→旧山口藩庁門

→山口城水堀

→旧県庁舎(大正時代の建造物、国の重要文化財、現資料館)

→采香亭(明治10年創業の料亭。名付け親は井上馨

→龍福寺(大内義隆菩提寺重要文化財)

瑠璃光寺

曹洞宗の寺で、
国宝の五重塔を中心として境内は公園になっています(香山公園)。

大内文化を今に伝える塔は、見惚れるほどに端正な姿をしていて、
ここだけは今までも何回か訪れています。
名前故に一層親しみを感ずる寺院です。

常栄寺、

500年前に大内政弘が別荘として建てたもの。
庭は雪舟に築庭させたものと伝えられています。

使用されている石材はこの近くの山から切り出される
輝岩というものだそうです。


 かっては年に2〜3回は宇部市に来て、
長い滞在をしていましたのに、
山口市はほんの一部しか知らなかったことを認識した一日でした。
宇部よりもずっとモダンで、萩に負けず劣らず歴史のある
奥行きたっぷりの山口市は、来年もまた来たいと思わせる
魅力に溢れた街でした。