五月晴れに響く天使の声

 このところ陽射しがあっても気温が低めの日が続いています。
とは言ってもこの辺りは最高気温20℃前後、快適な気温ですけれど、
北海道からは雪のたよりが聞こえてきます。
弘前の桜が満開になったと聞けば、
ああ、ようやく東北に温もりが届いたとホッとする思いがあります。
みなさんそれぞれの心に、
良い春の日々が訪れますようにと願わずにはいられません。


 友人に誘われて、天使の声を聴いてきました。
ウイーン少年合唱団のコーラスです。
連休後半初日、五月晴れとあって、どこもかしこも人・人・人。

開場前のホール前もご覧の通り。
カラヤン広場は青空市で大変な人出でした。

珍しくホール開場前に着いたので、
壁の中から現れたオルゴール演奏をパチリ。


 日本が大好きというウイーン少年合唱団は、
毎年のように日本を訪れて、あの澄んだ歌声を響かせてくれます。
今年はモーツアルト組の二十数名が来ていて、
全国で28公演をこなすそうです。
サントリーホールの広い舞台に10歳から14歳までの少年たちが並ぶと
満席の聴衆から万雷の拍手が寄せられました。
連休中とて子供さん連れが多く、
おじいちゃま、おばあちゃま年齢の方も多く見かけます。


 大人の男声合唱の朗々として厚みのある歌声を聴きなれている耳には
この少年たちの歌い出しの教会音楽「よろこびたまえ」は、
澄んだ美しい声ながら、いかにも心許なげに聴こえました。
聴衆からは常に沢山の拍手が送られ、幼気な10代始めの少年たちを
あたたかく応援しているようでした。
 インターミッションをはさんで、
ポピュラーな馴染みのある曲に替りましたから、
近くの席の少年少女が身を乗り出して聴く姿が見受けられました。
東北の被災地に心を寄せる「花は咲く」は、
一輪ずつ花を持って、一列に並んだ少年たちから
素晴らしいボーイソプラノとボーイアルトが響きました。

真剣で純な姿勢と歌声が心に清々しさを残してくれたコンサートでした。


 演奏会の前に「花梨」でチャイニーズランチを楽しみました。
眠くならないようにとアルコールは控えましたけれど、
今回も注文したのは蟹の爪と北京ダック、季節野菜、
そしてデザートはマンゴープリン。
替わり映えがしないと自覚しつつも、美味しいものはやっぱり
期待を裏切らず、舌を喜こばせてくれました。