立秋

 夏らしい夏は7月の前半に来て、その後はぐずぐず天気、
そうこうしている内に昨日は、もう立秋を迎えました。
でも陽射しは朝から強烈、
一日中むーっとした暑さが続き、
夜になっても気温は下がらず、寝苦しい一夜となりました。
これからしばらくは猛暑が続くとの予報、
実際の夏本番はこれからということのようです。


 昨日は久しぶりに友人と落ち合い昼食とやきもの展を
楽しみました。
ニューオータニの40階、イタリアンのベッラヴィスタは
3ヵ月ぶり?
相変わらず女性客で賑わっていました。
赤ワインと牛ほほ肉の煮込み、オマールエビをメインに

アペタイザー、パスタ大いに結構でした。

デザートまですっかり平らげて、

いつものようにまたお腹は限界を遥かに越えています。


 お腹ごなしも兼ねて、やきもの展を歩きました。
人間国宝の陶芸家松井泰成の練上げ技法による作品展、
没後10年を記念してとのことです。
何種類かの土を練り込んで、図らずも土が描き出す模様の妙を
生かすのが練上げ技巧と私はずっと思い込んでいました。

ところがこの方の作品は偶然性よりも、綿密にデザインされた
意匠が自己表現の手段だったのだと、この作品展を観て
思い知りました。

引き上げた大壺の表面を華麗な彩の土で埋め尽くした作品たち、
その中の「西施」と題された壺に心を奪われました。

その色彩の美しさと華やかさに。
絵付けを施すように土で模様を描き出す技法は、
私が手本にする限界をはるかに越えています。
でも従来私も試みたことのある練上げ工法に
良いヒントも沢山頂きました。
心に響く作品に巡り合えた時の喜びは、
次への作陶への思いを掻き立ます。
頭の中で、白と黒の練り込み抹茶茶碗のイメージがふくらんでいます。