台風が大荒れの日に

 大型で強い台風26号が関東、甲信越に甚大な被害を及ぼしながら、
北上しています。
伊豆大島では観測史上初めて、一時間に125.2㎜の雨量を記録したそうです。
土砂崩れで亡くなった方、行方不明の方の情報が次々にもたらされて、
今も台風は暴れ続けています。
途絶えることの無い天候災害が、これでもかこれでもかと日本を襲うのは
何かの祟りなのではと思ってしまうほどに、執拗です。
昔から繰り返されてきたことなのかもしれませんけれど、
それにしてもこの夏以来の天災は、
かって覚えのないほど大きく、激しく、情け容赦がありません。
東京地方に関しては、
運休などによる影響、増水した川に流された人の被害などが報じられています。
幸い午前10時、雨は小止みになり風は殆どありません。

ニュースを見ているだけで何もできない身は、ただ祈るだけです。
胸つまる思いでテレビのニュースから目が離せずにいます。


 大型台風が迫っていると報じられた昨日、
息子の友人で、私もお付き合いをしているMさんの結婚式がありました。
パリで活躍しているピアニストで、花婿はフランスの方です。
Wedding Partyは、夕方6時から。
会場の帝国ホテルに地下鉄日比谷駅から一分歩く間に土砂降り雨で
ずぶぬれになりました。
でもドレスコードがイヴニングとのことだったものですから、
会場で着替えることを前提にしていたのはさいわいでした。
ロングドレスに着替えて、会場に行ってみると、
集まっている方の殆どがヨーロッパ人、
フランス語とポーランド語が飛び交っています。
辛うじて何語かの判別が出来る程度の私が会話に入るのは至難の業。
その内着物やロングドレスで着飾ったお嬢さんたちが集まって来て、
おしゃべり相手も出来ました。
会は新カップルの挨拶の後、お二人のファーストダンスで始まりました。
会場では、自然にフランス人、ポーランド人(Mさんが最初に留学した地)
日本人のグループが出来ましたけれど、
お二人の笑顔と皆の祝福の気持が一つになって、
明るく、和やかな雰囲気が会場を充たしていました。


 英語を話すフランスの方何人かと話しましたけれど、
皆さんが明日からの日本の旅をとても楽しみにしているのを知って、
接近している台風の規模や影響を詳しくお話し出来ませんでした。
「もしかすると逸れるかもしれない」という神頼みが叶うことを期待して。
ご自分のCANONのマークを示しながら、
日本のカメラが如何にすばらしいかを語り、
合掌造りの村五箇山高野山を回るのだとわくわくした様子で話していたFさん
今日は予定通り出発出来たでしょうか。
始めての日本の旅が、台風で台無しになってしまわないように
これから台風の近づく東北地方に、もうこれ以上の被害が及ばないようにと
空を見上げて、祈っています。