初冬の庭は紅とどめて

 窓越しの庭は彩り鮮やかです。
まだ照葉の残る楓、

どうだん、

ヤマボウシ

赤い実を付けた、千両、

万両、

万年青、

冬の始めの庭は紅色です。


落ち葉掻きが朝一番の仕事になって半月ほど、
朝から出かけなければならない日は、ご近所の皆さんに
「ごめんなさい」と心で詫びながら出かけます。
何しろ、家の葉っぱは、およその門前と言わず、庭と言わず、側溝と言わず
行きたいところに行って、そこで蹲っています。
今朝も下のお宅から上の宅までの長い側溝の落ち葉を集めましたら、
分配用30ℓの袋が満杯になりました。
空気は冷たいけれど、陽射しは明るくて、
竹箒を使っていても、気持は良いのです。
2軒下の若いご夫婦と2歳くらいの坊やちゃんが
道をはいていました。「ごめんなさいね、家の枯葉が」と言いましたら、
にこにこしながら、「紅葉楽しませて頂きました」と言って下さって、
ちょっとうれしくなりました。


今日の私は半紙を何枚も無駄にしながら、
「茶室の十二ヶ月」のメインタイトル「茶室に息づく もてなしの心」を
毛筆で書いています。
草書ならば縦書き、楷書なら横書き、行書ならば、どちらでも良いのかな
などと思いながら、何回も、何回も。

暮はやることが山ほど、喪中葉書は出し終わり、お歳暮も済ませました。
やりかけのやきもの(茶入作り)は来年廻し、クリスマスカードはまだ手付けず、
お掃除勿論手付かず、クリスマスリース作りも未だ。
そんな状態で、本の制作だけは、せっせと進めています。
母との合作は、母と会話を交わしながら。
没頭していると、まわりの雑踏は消えてなくなり、遠い昔に帰っている自分を見出します。