春を手にして

 先週の土曜日から気温が上がり始めて、
今日は18℃になるとか、東京地方にも春一番が吹くそうです。
桜も一気に進むでしょう。


 週末には長男が久しぶりに帰宅しました。
日曜の朝はみんなで6時起き、揃って高尾に墓参しました。
さすがに朝の高尾はまだ冬の寒さ、花を生ける手が悴みそうです。
でも息子たちはキビキビと墓石を水洗い、
あっという間に、辺りが清々しくなりました。

空気は冷たくても、
見上げる空と遠くの木々はほんのりとピンク色、

春のやさしさが芽生え始めているようでした。

 
 その日の夕食は、旬のアサリをたっぷり使ったアヒージョを
息子が用意してくれました。

貝と海老、ニンニクとオリーブ油、
絶妙なコンビネーションを堪能した後の総仕上げは、
焼きたてパンのアヒージョソース浸し。言うことなしです。

  
 その翌日も穏やかな春日和、
「写真を撮りにドライヴでもしませんか」との長男の誘いに
私は勿論大乗り気です。
近くの川沿いを走ってみれば、
目立たない小粒の桜がチラホラ。


紅梅、白梅は満開です

彼岸桜は今が盛り、見応えがありました。


 鶴川街道沿いを走っていて、
コメダの珈琲」という看板を見つけました。
名古屋で大人気の店内の様子をつい先日テレビで観たばかりです。
物珍しさに誘われて入ってみると、
クラシックな木の格子の窓、
昔の汽車のように、向かい合った直角の椅子
古いミシンなども置いてあって、懐かしい雰囲気です。


注文したソフトクリームの大きさには仰天しましたけれど、

平らげるのに時間は掛かりませんでした。


 すっかり怠け癖が付いてしまった私の替わりに、
夕食も息子がサササさっと用意してくれました。
蛸の入ったスパイシィなスペイン風パスタを。


 春の宵は、時間もゆるり、ゆるりと流れて、
人の心もやわらかくしてくれているようでした。