大暴れの台風8号が通り過ぎて

「今まで経験したことの無いような」と表現された台風8号、
風も雨も並大抵のものではなかったようです。
沖縄から本州の各地に甚大な雨被害を及ぼしながら、
今日早朝に千葉に再上陸、
今は関東の東の海上に出て、北上中だそうです。
午後には熱帯性低気圧に変身するだろうとのこと。
予告程には雨も風も激しくはなかった昨夜の東京地方は、
明けてから確かめた周辺に、大きな変化は見当たりませんでした。
取り込んだ鉢植えの観葉植物たちを、元の場所に戻し終ったところです。


 風雨の訪れを知らせる黒い大きな雲が、
空を占領しているのを眺めながら、
義妹と二人で横浜市つきみ野に出かけました。
台風は避けようもない進路を示しているのに、
空が保ちそうな気がしている、今日のお集まりが、
晴れ女だった母の弟子達ばかりだからです。


 場所は、母のお気に入りだった横浜うかい亭、クリスタルサロン。
部屋の中央には、いつものように季節の花が盛り込んであります。

今日のメニューは夏野菜の軽食と夏果実のスイートの取り合わせ、
重々しくないのが気に入って決めました。
先ず運ばれたのが今日の料理の材料になる野菜と果物、

その色の鮮やかなこと、瑞々しいこと、期待感が高まります。
最初のメニューは、オーシャントラウトとアボガドのサラダ、きれい!

オマールエビのグリエ

トマトのカッペリーにと続きます。

涼しそうな器と赤とグリーンの彩り、目も舌も大喜びです。


 食事はここまで、この後は盛りだくさんのスイーツです。

ハンサムな青年がアルコールランプで沸かした湯で、
薫り高いローズティを美しい器に注いでくれます。

マスカットのジュレ

曲線の不思議な形の器に淡いグリーンが映えます。
器は氷のように冷えていて、これもうれしいもてなしの心。

次は独創的な形の黄色とオレンジ色の取り合わせ、
トロピカルフルーツのパフェ

まあるいボールは蓋物、中には白身と黄身を思わせる
白いメレンゲに包まれたマンゴーの実、何とおしゃれな発想でしょう。
その後には温かい皿が続きます。
チーズのスフレ、アイスクリームとブルーベリーのシロップ煮

仕上げはドライケーキ類、ご覧の通りとりどりの色と形と飾り付け、

良いセンスの持ち主達が作り上げた美、味の世界でした。


 目と口と心を楽しませてくれた集いは名残惜しさに限なく続き、
空の様子が気になって、急に立ち上がったのは4時を過ぎる頃、
実に5時間の長居をしてしまいました。
不思議なことに、空はやっぱり保ち続けて、
雨粒一つ落ちては来ませんでした。
激しい雨が降りはじめたのは、家について一時間もした頃、
風に備えて植木を入れ、
雨戸を降ろしたのは暮色が漂い始めてからのことでした。