長月に入って

 降ったり止んだり、はっきりしない天候が続いた後に、
昨日はすっきりとした碧空が広がりました。
気温もそれに連なって上がりましたけれど、
空気の中には夏とは異なる爽やかさがありました。
でも今年は庭に花が少なく、まことに殺風景、
夏のしつこい暑さと水不足が祟つたのでしょう。
今年は鬼灯も実らず仕舞い、萩も咲かず仕舞い、
花の甦りを待ってみたとて詮無いことと諦めて
次の季節の花を用意しようと思い始めています。


 暑さが去って、働きやすい気温になりました。
先ず手を付けたのは、素焼きの終わっていた茶碗や湯呑の本焼き。
赤楽の筒茶碗を三つ焼いて、何とか使えそうなものは一つだけ、

いつまで経っても上達しません。
でもやさしい社中の方々は、
きっと上手に使って下さることでしょう。


 かっての仕事仲間(女性の)との昼食会は、9月の第一月曜日と
定まっています。今年のその日は、9月1日でした。
「NEC OG会」と殺風景な名前の付いている
この会に、この度は、6名が顔を出しました。
数百人の大卒新入社員の中に数名の女子という環境の中で、
知らず知らずのうちに連帯感のようなものが育って行ったのでしょう。


 万年幹事のYさんは、NEC初の女性管理職になって、
ひとときはマスコミにもしばしば引っ張り出される話題の人でした。
面倒見が良くて、行動的、愚痴を言わない気風の良さは
頼り甲斐があって、誰も幹事役を引き継ごうとは言い出しません。
メンバーは14名ですけれど、病気がちな方も多くなり、
集まる人は例年数人、だんだん顔ぶれが決まってきています。
出席する人たちは、当然のことながらみな元気、
せっせと箸を動かしながら、

今、興味、関心を持っていること、生活の中心に置いていることを
語らって、3時間半、
「来年もまた元気で会いましょう」を合言葉に、
参宮橋の駅から上り、下りにと別れました。


 付かず離れず、こうしたさっぱり付き合いを、
心地よく感ずるようになったのは、ごく最近のことのように思います。