三月のお茶の会

 その日は季節が一歩も二歩も後ずさりしたような寒い朝となりました。
4時起きして、先ずはヨガとストレッチで目を覚まし、シャンプーをして
大荷物を玄関に並べます。
8時少し前にタクシーを呼び、車の後ろに荷物を積み込んで、
母の茶室「知川庵」へと向かいました。
茶室は、床の間に花を活け、炭を入れれば、茶室の準備は完了という 
ところまで義妹の手で整えられていました。
早速に花を活けます。

咲き始めたばかりの見事な金花茶と山吹の芽ぶきです。
掛け軸は「春早生」。

茶室が生き生きと息づき始めます。

 
 茶室の支度が出来て、着物に着替え、
お菓子を盛りつけ、


あとはみなさんのおいでを待つばかり。
十時少し前、お茶で一服の時間が生じました。


 母が旅立った後、お茶を続ける気力が失せていた時期がありました。
その後再開しましたものの、手の混んだお点前は私も義妹も避け気味、
社中の方たちの中にも何となくゆったり楽しみたい気分が漂って
いたように思います。
いつの間にかおしゃべりしながら、ゆったり点前、
これではいけないと思い始めて、義妹と相談の上、
種々の濃茶点前や、唐物点前を再開してみようと
いうことになりました。


 そこで初回は、「茶筅飾り」、「仕組み」点前を試みましたら、
久しぶりの点前にみなさん大戸惑いです。
でもさすがに数十年のキャリアのある方たちばかり、
徐々に手順を思い出し、楽しんでいらっしゃるように見えました。
点前なさる方も大変ながら、お教えする方もまことに大変、
忘れる速さが、思い出す速さを大きく上回ていますから。
でも脳の活性化にはまことに有効、
頭の大掃除に励むことに致します。