Noahのいる夏

 7月に入ってもう4日目、梅雨明け宣言はありませんけれど、
連日30度を超える暑さが続きます。


 娘とその息子の乃吾がやって来たのは6月24日、
それから10日が過ぎました。
非日常の日々、いつもと空気の色も動きも違います。当たり前にやっていた事々が滞り、
家の中はまことに雑然、でも空気がいつも動いているという実感が
あります。
彼らは今日はキッザニアに行く由、
4時半から体操を始める私と一緒に乃吾も起きて
独りでさっさと朝ぶろに入っておりました。
母親は帰宅の荷作りに追われているようです。


 日本に着いた日の翌日、二人は近くに住む私の弟夫妻の家へ、
私は前々から予定していたコンサートへと別行動の一日から
共同生活が始まりました。
一年ぶりの日本で、娘はやりたいこと、
やっておかなければならない事が山ほど、
車の免許の更新、久方ぶりに友人との再会、髪の毛の手入れ、
日本にしかない品々の買い貯め、食べたいものの食べだめ、
行きたい所への行きだめ・・・。その忙しそうなことと言ったら。


 その間を縫って、一日箱根に遊びました。6月30日(木)、
丁度紫陽花の見頃、小糠雨がしとしとと降る一日でした。
娘の運転で、先ずは仙石原へ、
登山電車の止まる小さな駅の周辺には紫陽花が咲き乱れ
散歩道の両側は大人の背丈ほどある紫陽花で埋め尽くされていました。

それをご存知の方の数も紫陽花に劣らぬほど多く、
きちんと雨除けで身支度され、帽子を被り、
大きなカメラを携えたご年配の方々が、
登山電車の姿を待ち構えてカメラを向けていらっしゃいました。

勿論私も負けじとばかり、一眼レフで雫を抱えた紫陽花たちを
カメラに収めましたけれど。


その後に行った「ガラスの森美術館」は丁度20周年記念とか、
いつになく趣向を凝らした装飾が施されていて、楽しめました。




その庭園にはおしゃれなイタリアンレストランもあり、


カンツォーネの生演奏を聴きながらの昼食が出来ました。



ノアの希望で最後に行ったのは、温泉プールのあるYUNESSAN、

私は、アイスコーヒーを飲み、アップルパイを頬張りながら

与謝野晶子の伝記など読んで過ごしました。
湯本で鯵の干物など入手、揚げたてのさつま揚げなど食して、
彼らと一緒でなければ決してメニューに登場しない内容の箱根を
楽しみました。
こんな日もたまには良いものです。