八月の日々

8月15日、正午に市役所の広報車が終戦記念日戦没者
戦争被害者への追悼の黙祷を呼びかけて廻ります。
一分間の黙祷。

戦後71年、当時を知る人々は年々少なくなり、10代、20代の
若い人たちの中には8月15日がどのような日か知らない人が
半数以上を占めるという話も聞きます。
戦争は日本では遠い出来事、自分には関わりのない出来事に
なりつつあります。
世界中でこれだけ絶え間なく争い事が起きているのに、
それは他人事と考えられるほどに日本は平和な国といえましょう。

でも憲法改正に伴って、何やらきな臭い動きも見え隠れしています。
国民の一人として老いも若きも国の動き、政治のゆくへを
人ごとにせず、目を見開いて、耳を澄ませて、
見逃さず聞き逃さずを心がけねばと思います。
どんなことがあっても戦争だけは、決して二度と起こしては
ならないのです。
日本を守るために命を投げ出して下さった方々にそのことを誓います。
そして祈ります。みなさまのお心安らかなることを。


8月15日はお盆のお中日でもあります。
彼岸に旅立たれた方たちが、お盆の間は、此岸に戻られると
仏教では言われています。
私は夫、両親、夫の両親、慕わしい、懐かしい方々が、
年に一度私たちの許に戻って来て下さると感じて、
この期間を大切にしています。
夫が旅立った8月12日を我が家の盆の入りと決めて、

沢山の料理を用意して盆様の帰宅を待つのが、
ここ10年間の私の習慣です。


慕わしき人の訪う盆の入り膳ととのえる在りし日のままに


それからの5日間は、いつも傍らにやさしいまなざしや、
あたたかい気配を感じながら過ごしています。
守られ、生かされていることを実感できるのです。
明日は盆送り、しあわせだった5日間に感謝して、
悲しまずにお見送りを致します。
来年のおいでを約束して頂いて。

広島、長崎、終戦、お盆、八月は祈りの日々です。